FXの損切りを伝授!損切りルールやタイミング・コツを徹底解説
突然ですが、あなたはFXでルール通り損切りができますか?
- 損失が増えるので、損切りはしたくない
- 損切りが大事な事を頭ではわかっているけど、なかなかできない
- 損切りするためのルールを教えてほしい
確かに損切りをすると損失が発生するため、嫌な気持ちになりますよね?
しかし、損切りをしなければ、いずれトレードで大きな損失を抱えて破産する可能性が非常に高いのです。
ここでは、FXで損切りが必要な理由、損切りをするコツやタイミングなどについて解説します。
この記事を読めば、FX初心者だけでなく、損切りがなかなかできなくて悩んでいる人でも、損切りがスムーズにできる方法を知ることができるようになりますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
FXの損切りについて大切なこと
損切りとは、ポジションを保有した際の含み損を損失として確定することです。
FX初心者の中には、損失=悪と考えている人もいるかもしれません。
しかし、勝率100%の手法は存在しないので、負けることも実は重要なのです。
では、FXで継続的に利益を得るためにはどうすれば良いのでしょうか?
それは、損切りをためらうことなく「ルール通り損切する勇気を持つこと」です。
FXの損切りが大事な理由
FXで損切りが必要な理由は以下の2つです。
- 口座が破綻する
- 精神的な負担が大きくなり日常生活にも悪影響が出る
@損切りができなければ口座が破綻する
損切りができなければ、
- @含み損が膨らむ
- A強制ロスカット
- BFXの世界から退場
↓
↓
ということが起きます。
そもそも、損切りをしないということは、資金管理ができていない証拠です。
資金管理ができていなければ、いずれ口座の資金が全てなくなってしまいます。
逆に損切りがしっかりとできるようになれば、口座が破綻するような大きな損失を受けることはありません。
また、相場で生き残るための資金管理を身に着けることで、退場することなく利益を得るチャンスは無数にやってきます。
A損切りをしなければ、精神的な負担が大きくなり日常生活にも悪影響が出る
損切りをしない=大きな含み損を抱えます。
大きな含み損は、精神的な負担が大きくなり、トレードだけでなく日常生活にも悪い影響を与えます。
- 強制ロスカットされていないか心配でなかなか寝れない
- 仕事に集中したいけど、含み損が気になって集中できない
- 休みの日だから遊びたいけど、含み損が気になって全然楽しめない
基本的に人間は、ポジションを持って含み損がでると精神的ストレスに繋がります。
損切りをしていれば、もう終わったことなんだからと前向きになりやすいため、できるだけ精神的ストレスの負担を減らしましょう。
損切りをすれば、仕事や睡眠への悪い影響が続くことはありません。
損切りができない典型的な3つの失敗例とは?
損切りが出来ない典型的な失敗例を解説します。
- 損切りできずに含み損が拡大
- 一度設定した損切りを動かしてしまい損失が拡大
- 損切りを予め設定せず、いつのまにか強制ロスカット
順番に解説しますね!
@損切りできずに含み損が拡大
損切りできずに含み損が拡大してしまうのは、FXの典型的な負けパターンです。
しかし、これはある意味しょうがないことです。
なぜなら、人間には無意識に利益は素早く得ようとしますが、損失は回避しようとする習性(=プロスペクト理論)があるから。
言い換えれば、誰もが自分にとって都合の悪い損切りは、やりたくないのです。
※プロスペクト理論が分からない方はこちらの動画をご覧ください。
A一度設定したロスカットを動かしてしまう
ロスカットを設定したけど、ついついロスカット位置をずらしたりしていませんか?
ロスカット位置をずらせば、一時的には損切りしなくて済みますね。
しかし、含み損が拡大して大きな損失が発生するリスクもあります。
このような事態になれば、最終的に取返しのつかない状況になってしまいます。
B損切りを予め設定せず、いつのまにか強制ロスカット
注文をした時に損切りを一切設定しない人がいますが、これはとても危険な行為です。
なぜなら、損切りを設定しなければ、含み損がずっと膨らむ可能性があるから。
一番辛いのは寝ている間、損失を抱えていると気になって夜目が覚めることもあります。
あと、相場環境が変動したことで、追証が発生するリスクもりますので注意しましょう。
FXで借金を抱えたほとんどの人は、このような形で相場から退場宣告を受けています。
損切りはきちんと設定しておけば、ほとんどのケースで大きな損失リスクを避けられますよ。
損切りをするコツやタイミングとは?
損切りは人間の習性に反する考え方なので、慣れない内は少し難しいかも知れません。
しかし、これから解説する損切りのコツやタイミングを知っておけば、初心者でも損切りをある程度できるようになります。
損切りをする時のコツは以下の3つです。
- @負けたらどのぐらいの損失になるのか計算しておく
- A損切りをあらかじめ設定しておく
- B損切りができるか不安な場合はOCO注文を使う
@負けたらどのぐらいの損失になるのか計算しておく
損切りをする時は、もし損切りになったら、どれぐらいの損失になるのか計算しておきましょう。
同じ10万円の損失でも、あらかじめ10万円の損失が発生することがわかっている状態とそうでない場合では、損切りをする判断のスピードは段違いです。
- 〇初めから損失する可能性があることをわかっていた → ためらうことなく損切りできる
- ×想定外の損失だった → 損をしたくない心理が働き、損切りできない
エントリー注文をする前に、どのぐらいの損失額になったら損切りするかを事前に決めておきましょう。
A損切りをあらかじめ設定しておく
基本的に損切り位置は、注文する前に決めておきましょう。
最初に損切り位置を決めていなければ、いざ損切りしなければならない時に、
- いつもと違うから含み損が減るはず
- 大丈夫、これ以上は含み損は増えない
と自分都合の解釈をしがちです。
損切りのルールに例外を作らないためには、損切りをあらかじめ設定しておくことがとても重要です。
慣れるまでは大変かもしれませんが、習慣化することで損切りに対する迷いが少なくなります。
B損切りできるか不安な場合は、OCO注文を使う
きちんと損切りできる自信がない場合は、OCO注文がおすすめです。
利益の確定(指値)と損切り(逆指値)を同時に設定できる注文方法
OCO注文で、あらかじめ指値と逆指値を設定すれば、利益確定も損切りも自動的に行ってくれます。
寝ている間も自動的に損切りをしてくれるので、安心ですね。
損切りルールの決め方とは?代表的な3つのルールを紹介
損切りをする幅は適当に決めるのでなく、ルールに基づいて決めることがとても重要です。
なぜなら、FXはギャンブルとは違い、1回で大きな利益を得る投資ではありません。
勝ちと負けを繰り返すからこそ、口座のお金を増やし続けることができるのです。
では、その代表的な損切りルールの決め方を4つ紹介していきます。
- @シナリオが違ったら損切り
- A直近の高値や安値を超えたら損切り
- Bボラティリティの範囲外に出たら損切り
- C1回の損切りで資金の何%を失うのかで決める
では順番に解説していきます。
@シナリオが違ったら損切り
以下のチャートは、ドル円の1時間足です。
チャートは上昇トレンドで、押し目を作りながら上昇しています。
青いラインをローソク足の終値が下回らない限り、上昇し続けるだろうというシナリオを作ります。
ところが、買い注文後、ピンクの丸いローソク足の終値がラインを割ってしまいました。
このような場合は、上昇トレンドのシナリオが否定されたことになるので、すぐに損切りしましょう。
A直近の高値や安値を超えたら損切り
直近の高値や安値を超えると、急落したり急騰したりするケースがあります。
ですので、重要な高値や安値を超えた場所に損切りを設定する方法もあります。
例えば、以下のチャートでは、直近の安値の価格帯付近で何度も反発しています。
こういう場所は「今回も反発するだろう」と考えている人と「この価格を割れたら売りのチャンスだ」と考えている人が多いため意識してトレードされやすいから。
直近の高値や安値を少し超えたところに損切りを設定すれば、万が一急落しても損失は最小限に抑えることができます。
Bボラティリティの範囲外に出たら損切り
為替の値動きの大きさ(ボラティリティ)は、通貨ペアによって全く違います。
例えば、ドル円が1円上昇した時に、ユーロ円は2円上昇、ポンド円は2.5円上昇することもあります。
そこで、通貨ペアごとの値動きの大きさ(=ボラティリティ)によって、損切り幅を決めることも可能です。
通貨ペアの平均的なボラティリティは、各FX会社が定期的に発表しているものが参考になります。
(画像引用元:JFX公式サイト)
以下のチャートはポンド円の1時間足チャートで、ピンク色の時間に注文をすると仮定します。
この場合の損切り幅の決め方は以下の通り。
- 取引する時間足のボラティリティを見る
- 例えばポンド円の1時間足で平均17.6pis変動することを確認
- 現在のポンド円は142円なので、142.176円〜141.824円の間の動きが予想できる
- 買い目線なら、損切りは141.824円の少し下に設定
- 売り目線なら、損切りは142.176円の少し上に設定
このような流れです。
- ボラティリティの範囲内に設定すると、損切りしなくても利益になる可能性もあるから
- ボラティリティの範囲を大幅に外れた場所に設定すると、大きな損失が発生するから
ボラティリティの範囲外のすぐ近くに損切りを設定すれば、損失を最小限に抑えられます。
C1回の損切りで資金の何%を失うのかで決める
損切りの決め方は「1回の損切りで口座の資金の何%を失うのか」という考えでルールを作ることもできます。
例えば、1回の損切りで5%の損失まで受け入れた場合、仮に100連敗しても口座の資金はゼロになりません。
※毎回損失額は資金に対しての5%にしているため
基本的には、1回あたりの最大損切リスクは5%以下にするのがオススメです。
なぜなら、FXはどれだけ勝率の高い手法を使っても、一時的に10連敗することもあるからです。
口座を破綻させない資金管理さえできていれば、トレードチャンスは何度でもやってきます。
退場するリスクだけは避けるようにしましょう。
まとめ:損切りができればFXで利益を出せるようになる
損切りができるようにならなければ、FXで勝ち続けるのは困難でしょう。
- 損切りができない理由は人間の心理にある=プロスペクト理論を理解する
- 損切りをあらかじめ設定すれば、ためらうことなく損切りができるようになる
- 損切りのルールを決めたら、必ずルール通り行う
損切りができるようになれば、損失を抑える技術が身につくので、勝ちトレーダーへと近づきます。
FXで一番大切なのは資金を増やすことよりも、資金を守ることなので、ぜひ損切りをマスターしてこれからのトレードに生かしていきましょう。